宗教法人向け会計ソフトの選び方|お寺に本当に合ったツールとは?
はじめに
「会計ソフトを導入したいけれど、どれを選べばよいか分からない」
そんなお声を、日々のお寺の現場から多くいただきます。
宗教法人の会計には、一般企業とは異なるルールや慣習があります。
本記事では、宗教法人向けの会計ソフトを選ぶうえでのポイントをわかりやすく整理してみました。
目次
- 宗教法人向け会計ソフトを選ぶときの3つのポイント
- 1. 宗教法人に対応しているか
- 2. インストール型かクラウド型か、運用スタイルに合っているか
- 3. 使い勝手(操作性)と導入後のサポートがあるか
- おわりに
宗教法人向け会計ソフトを選ぶときの3つのポイント
宗教法人向けの会計ソフトは以下の3つのポイントを押さえて選ぶのがおすすめです。
- 宗教法人に対応しているか
- インストール型かクラウド型か、運用スタイルに合っているか
- 使い勝手(操作性)と導入後のサポートがあるか
この3点を押さえるだけで、選択肢をぐっと絞りやすくなります。
これら3つのポイントについて以下で詳しく解説します。
1. 宗教法人に対応しているか
一般の会計ソフトと宗教法人向けソフトの違いとは?
多くの会計ソフトは営利法人向けに設計されています。
宗教法人がそれらを使おうとすると、次のようなギャップが生じがちです。
- 勘定科目が合わない(「寄付金」「布施」「御供」など)
- 宗教法人独自の収支計算書形式に対応していない
- 非収益事業が中心であるという前提が考慮されていない
つまり、一般の会計ソフトでは「使えるけれど、しっくりこない」ケースが多く、
宗教法人専用の会計ソフトであることは、大きな安心材料となります。
2. インストール型かクラウド型か、運用スタイルに合っているか
インストール型とクラウド型って何が違うの?
会計ソフトには大きく分けて2種類あります。
- インストール型(買い切り)
CDやダウンロードで自分のパソコンにソフトを入れて使うタイプ。インターネットがなくても動作します。
料金形態は買い切りの場合がほとんどです。 - クラウド型(月額/年額制)
ネット経由で使うタイプで、ブラウザやスマホからログインして操作します。パソコンにソフトを入れる必要がなく、常に最新状態で使えます。
料金形態はいわゆるサブスクリプション(サブスク)で月額または年額制である場合が多いです。
インストール型 vs クラウド型|どちらがよいか?
インストール型、クラウド型のそれぞれのメリット/デメリットを表で示しました。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
インストール型(買い切り) | 一度買えば費用がかからない ネット不要 | 初期費用が高い アップデートやサポートが途切れやすい |
クラウド型(月額/年額制) | どこからでも使える 自動更新・自動バックアップあり | 月額または年額費用がかかる ネット環境が必要 |
お寺の規模やIT環境によって最適解は異なりますが、
サポート体制や継続的なアップデートを重視するなら、クラウド型のほうが安心です。
買い切り型ではパソコンが壊れた場合や、Windowsなどのパソコンを動かすソフトウェアが更新された場合には、サポート対応が出来ないケースが多い一方、クラウド型は常に最新のWindowsなどに対応するようアップデートを行い、継続的なサポートが受けられるためです。
インストール型 vs クラウド型|費用を比較する
インストール型(買い切り型)の宗教法人向け会計ソフトの相場は平均すると10万円前後です。
初期費用はそれなりに発生してしまうものの、一度購入すればその後の費用はかかりません。
一方、クラウド型(月額/年額制)は年額2万円前後で初期費用がかからないものの、毎年費用が発生します。
ではインストール型とクラウド型はどちらの方がお得なのでしょうか?
この2つを比較するにはインストール型ソフトがどれくらいの期間使用できるかを考える必要があります。
インストール型ソフトは多くの場合、次の2パターンによって買い替えを余儀なくされます。
- パソコンを買い替える場合
- Windowsなどのパソコンを動かすソフトウェアが更新された場合
パソコンの寿命は大体3〜7年とされています。(参考:マウスコンピューターのコラム記事)
またWindowsのアップデートは平均して2〜3年で行われることが多いようです。(参考:Wikipedia)
これらを考えると、買い切り型の会計ソフトは概ね5年ほどで買い替えが必要となると考えて良いかと思われます。
10万円の買い切り型ソフトを5年使用すると考えると、年間では2万円となりますので、クラウド型と大差がないことが分かります。
サポートやその他の機能、追加で発生する費用などをよく確認し、お寺に合った会計ソフトを選ぶことが重要です。
3. 使い勝手(操作性)と導入後のサポートがあるか
宗教法人の会計に慣れていない方も多いため、
次のような機能があるかもチェックポイントになります
- スマホでレシートを撮るだけで出納帳登録できる機能
- 自動で収支計算書を作成してくれる機能
- 複数名での共有・閲覧ができる機能(住職+会計担当など)
- 電話やチャットによるサポートの有無
導入後に続けられるかどうかは、「使いやすさ」にかかっています。
宗教法人向け会計ソフトの「STAT」では上記のような機能を網羅し、お寺の皆様の使いやすさを第一に考えた会計ソフトを提供しています。
おわりに
宗教法人の会計ソフト選びは、「正しく処理できるか」と同時に、「継続できるかどうか」も大切です。
ご自身のお寺の状況に合ったものを、ぜひじっくり検討してみてください。